蒼穹

「空」と「プロポーズ」読みました。

本人がブログで書いていた通り、すっごく読み易いです。
帰りの機内でちょこちょこ休憩しながらだったんですが、それで後書以外読み切ってしまいました。一時間程で読めます。
厚さはそこそこあるんですが、上下の余白が結構大きかったですね。後ほぼ一文一改行。セリフ多め。
所謂地の文って奴は交換日記とかに較べると少ないかもですが、それでも「おお、文章スキルが上がっている！？」と思いました。
表現に違和感を覚える部分が交換日記に較べてダントツに少ない！ てかほぼない！


…と、このまま進めるとこういう方向の記事になってしまうので、文法構成よりも中身の感想をば。

交換日記に較べるとぐっと重い話でした。
花のことばも大概重かったけど、それとは重さの方向性が微妙に違う様な。
重たいけどドロドロはしてなくて、さらっと爽やかに読めます。会話が多いお陰でしょーか。
出だしでもいきなりのシチュエーションにどきっとしましたが、ラストもかんなりどきっとしました。

全編通して暗さと明るさが入り乱れた展開になってます。とっても語弊のある言い方をすると情緒不安定気味というか。
落涙はしませんでした。けど、最初から最後まで、マジな顔して読んじゃいました。
スッチーさんがドリンク持って来てくれたの解らんかったくらい。

そしてやはりいきなり描写がリアルになるのがね。不意打ちですね。
ピンポイントで心情風景会話がリアルになるのよ。ああ、解る解るってなるのです。そこが本当にもうね。ツボ。
あと彼女がかわゆい！ 主人公に色々イタズラを仕掛けて来るのですが、これがなかなかかわゆいのですよ。
最初は「ちょっと好かんタイプかもなあ…」と思ってたのが何のそのですYo！


プロポーズの方はもうね、空の重さをぶっ飛ばすくらい平和でかえらしくてきゅんきゅんするお話ですw
ニヤニヤ間違いなし！
こっちはフジモンの美貴さんへのサプライズプレゼントって事で文章そのものもかなーり軽め。
セリフ回しとかが、小説というよりは普段の庄司ブログっぽくなってます。
いやーでも良い空回りっぷりですこれはw



あらすじがほとんど何処にも載ってないので簡単に。
↓
平凡な生活から一転どん底に陥った主人公はビルの屋上から自殺を図る。
いざアイキャンフライしようかというその時、「早く飛び降りなよ！」という声が。
見れば向かいのビルの屋上から一人の女がこちらに向かって叫んでいる。
女の言葉に我に返り、恐怖心に足が竦む主人公。
決死の自殺はふいとなるが、代わりにその女との奇妙な関係が始まる。

こんな感じですかな？
気になった方は読んでみなされー。


ネタバレ感想書こうと思ったのですが、それを書くならもう一回は読み直してからにしたいので今は書きません。
飛行機に揺られて酔いながら読んだ感想で中身を語るのは私の中の何かが許せんのです。

ちょっと中身に抵触してみると、「空」は死から生を紡ぐ話だなあと、そう思いました。
何かおセンチ。いやん。